ハマ弁日誌

弁護士大石誠(神奈川県弁護士会所属)のブログ 最近は相続の記事が中心です

おひとりさまの終活

生前対策や終活に関連して、次のような報道がありました。

『相続人なき遺産、647億円が国庫入り 21年度過去最高』
「遺産の相続人がいないなどの理由で国庫に入る財産額が、2021年度は647億円と過去最高だったことがわかった。身寄りのない「おひとり様」の増加や不動産価格の上昇も背景に、行き場のない財産は10年前の倍近くに増えた。専門家は早めに遺言書をつくるよう勧めている。最高裁判所によると、相続人不存在による相続財産の収入は、21年度は前年度比7・8%増の647億459万円だった。01年度は約107億円、11年度は約332億円で、この20年で6倍に増えたことになる。相続人も遺言もない遺産は、利害関係者の申し立てにより、家庭裁判所に選任された「相続財産管理人」が整理する。未払いの税金や公共料金などを清算し、相続人が本当にいないかを確認。一緒に暮らしたり身の回りの世話をしたりした「特別縁故者」がいれば家裁の判断などにもとづいて財産を分与し、残りは国庫に入る。」
(1月23日 朝日新聞デジタル
https://news.yahoo.co.jp/articles/c34dec667e462058e7ef80bf9209181f4bd8f99dnews.yahoo.co.jp


2019年のニュースでは、「遺産の相続人が不在で国庫に納められた財産の総額が、2017年度は約525億円に上り、記録が残る5年前の1.4倍で初めて500億円を突破したことが、最高裁への取材で判明した。近年、単身の高齢者人口と生涯未婚率も上昇しており、識者は、少子高齢化が進んだことを背景に相続人不在が相次いでいると指摘している。」とありました。
(2019年1月8日 毎日新聞
mainichi.jp

2017年度と今回のニュースを比較しても、国庫に帰属する財産が増加していることが見て取れます。


同居する配偶者、パートナー、お子さんなどがいない場合はもちろん、血縁者がいても、高齢・遠方・交流がないなどの理由から頼ることができないというご相談が増えています。

死後のことだけでなく、生前対策という観点からみても、入院、手術、認知症の発症等のリスク(介護や金銭管理などの日常的なことができなくなる)もあります。
また、葬儀や遺産の処分のことを考えても、遺言書やエンディングノートの作成の重要性が年々増しているように感じます。


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