ハマ弁日誌

弁護士大石誠(神奈川県弁護士会所属)のブログ 最近は相続の記事が中心です

2024-01-01から1年間の記事一覧

遺言と相続リテラシー

先日、日経新聞社主催の相続シンポジウムに参加しました。パネルディスカッション②のファシリテーターが、事務所の元先輩ということもあり、現地参加に応募したところ、当選。 パネルディスカッションで特に印象に残ったのは以下の点でした。 【日本人の死生…

【メモ】遺産共有と共有持分の併存

●遺産共有持分と他の共有持分が併存する場合における共有関係の解消 「判例(最二小判平成25年11月29(民集67巻8号1736頁))は、遺産共有持分と他の共有持分との共有関係を解消する方法として裁判上採るべき手続は、共有物分割訴訟であり、その共有物分割…

行政と民間の境界線

横浜市では、2024.1〜2025.3まで「お悔やみ窓口」を鶴見区、瀬谷区に試験的に設置をしています。 死後事務のうち、役所関係の手続を一つの窓口で完結させるという試みです。 終活・相続を扱う上で、行政の取組みを勉強しておくことも重要だと思い、市会議員…

特別寄与料

最高裁判所のウェブサイトを見ていたところ、特別寄与料に関する判決が出ていました。民法1050条は、被相続人に対して無償で療養看護等をしたことにより被相続人の財産の維持について特別の寄与をした「被相続人の親族」から、相続人に対して特別寄与料を請…

【メモ】家事審判申立書の送達

「家事審判の申立書の写しの送付またはこれに代わる通知をすることができない場合(例えば、申立書記載の相手方の住所の記載に不備がある場合)には、そのままでは手続を進めることができなくなる。そこで、第2項*1は、第49条第4項から第6項までを準用し…

【メモ】不動産競売の執行費用

「執行費用は、共益費用であるものと共益費用でないものとに分けられ、共益費用であるものを手続費用という(民執63条1項1号・188条参照)。この手続費用の配当の順位は最先順位として扱われるが、それを根拠づける直接的な規定はない。手続費用は当該執行…

相続登記の義務化など

「令和6年から始まる、相続関係の新制度の解説」と題して、笑顔相続サロンのコラムに寄稿させて頂きました。令和6年から始まる、相続関係の新制度の解説 笑顔相続サロンいよいよ、相続登記の義務化が始まります。また、戸籍法の改正により、「被相続人の出…